江戸時代の初ガツオはとても高かった、といわれています。1812年の「壬申掌記」によると、この年、魚河岸に入った初荷17本のうち、将軍家御買上げが8本、残り9本が魚屋や料亭に卸されたが、売り値がいずれも2両1分とありますから、相当の高さです。
ものの本には「一国一城の主が武士の魂である刀を包丁に持ち変えても食べたかった」という話が紹介されています。
こんなに高い初ガツオも江戸時代以前には下魚として扱われ、武士階級は食べなかったとのこと。また、各地の貝塚からカツオの骨が見つかっているところから、石器時代から日本人が食料としてきた魚でもあったようです。
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